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三洋軒支店@東公園台

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今日もお昼はどこ行こう~♪と完全に麺好きオヤジと化してるが本日向かう先は志免の三洋軒支店。

ここ地元の人しか行かないでしょ?と思えるほどわかりずらい場所にあった。

本店の三洋軒はすでになくなっている。数店ある支店のなかでここが一番古い。存在しないので残念ながら本店のラーメンを食べることはできないが往年の三洋軒ファンがいうにはここが本店の味を継承した唯一の三洋軒という事。

あれだけ毎日のようにラーメンを食べていて恥ずかしながら初訪問。

お世辞にもきれいとは言えない店内に少々困惑してしまう。古さはどうしようもないが、整理整頓がされていない。カウンターと小上がりになった座敷席にテーブルが3つ。座敷席の後ろには、マンガ本や新聞が散乱している。味がどうこう言う前に飲食店としてどうか・・・。親戚のおっさんの家でラーメン食ってると思って我慢しよう。

はじめてのラーメン屋なのでいつも通りデフォルトのラーメンを注文する。冷水器に手書きの張り紙でセルフサービスと書いてあったので、コップを探し自分で水を注ぎ席に着く。劣化したプラスチックのコップがなんとも汚らしい。積極的には飲みたくない類の水。しかし満席。なんだこれ?

待つこと数分。出てきたヤツは店内の汚さなんて吹き飛ばすほどのものだった。

見事に白濁した泡ブクブクのスープに嫌でも期待してしまう。具は向こう側が透けて見える位薄いペラペラのチャーシューにネギとノリのみ。ゴテゴテ具が乗っているのが苦手なので見た目は好印象。

スープは最初の口当たりこそまろやかなれどすぐさまブワっと現れるケモノ臭、これは結構力強い豚骨スープだぞ。しかし力強さの向こう側にチラチラと見えるまろやかな口当たり、この微妙なバランス感覚がすばらしい。綱渡りラーメンと言ったところか。

弱くもなく強くもない、悪く言えば特徴のない味。しかし毎日食える味だぞ。結局はこういうラーメンが一番美味いというお手本のような味に老舗の貫禄を感じる。いらないものを全部引き算していって残ったラーメンとして必要な最小限の要素で組み上げられたジェンガタワーのような繊細さ。ラーメンとしてはガキ度0の成熟した感じとでも言おうか。

若干太めの中麺がこのスープと合うなぁ。これが細麺じゃバランス悪いだろう。麺とスープもかなりいいバランス。

何だか昔にタイムスリップしたような決して華麗なるラーメンではないが木訥としたその容姿の奥に見える確かな仕事。志免が福岡ラーメン史に誇る世界遺産。店の煩雑さなどどこ吹く風とすっかり忘れていた。コレが値上がりした現在でも400円也。天晴れ。

なんだかまたラーメンスイッチがONになったぞ。替え玉をしたい気持ちをグッと堪えて次の店に車を走らせた。
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by cafeh | 2008-09-01 13:59 | 福岡市周辺

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